これでも、身内。
今日は日曜日。家内も親父の好きなおかずを作った。私は昼ご飯に間に合うように持って行った。カットフルーツも買った。魚屋も今日は休みである。
Sさんの顔がまともに見えない。2時頃、Iさんの妹らしき人とその息子が来た。なにやら、もめている。Iさんは近々退院出来るらしいが、その日は手伝いにはこれないと言う話だった。Iさんにはもう奥さんもいない。Iさんは他の人に迷惑が掛かるため、待合室に連れて行った。息子も後に続いたのだか、突然「僕、忘れ物をした」などと言って病室に戻って来た。そこで私はこの息子の信じられない行動を目にした。Iさんのテレビ台と兼用になっているキャビネットを物色しお菓子やら果物をポケットに入れ、そしらぬ顔をして出て行った。わざわざ私達に聞こえるように言い訳をして、小学生のくせしてなんと小癪なやつだ。Iさんは貴様に持って帰っていいとは言ってなかったぞ。お前はいったい何をしに来たんだ!くそ餓鬼!
しばらくして、Iさんが落胆の表情で病室に帰って来た。Kさんが「どうやった」と聞いた。Iさんは「あかん」と頷いた。やっぱり子が子なら、親も親だ!
しばらくして、Iさんにまた女性の来客があった。私達に会釈すらしないで、一目散にIさんの元へ。Iさんは驚いてベッドから起きた。やはり退院日の話のようだ。この女は言いたい事だけ言って、さっさと帰ってしまった。むろん挨拶など一切しない。後にわかった事だが、あのぶっきら棒な女はなんとIさんの娘であった。しかも、驚いた事にこの病院の隣の病院で看護婦をしているらしい。唖然とした‥
Iさんは、窓から見える山を眺め「困ったなあ」と呟いていた。家に帰っても独りだそうです。私は一旦家に帰り、晩ご飯時にまた来る事にした。日曜日はいつもこんな感じです。日曜日の夜は医学生も余りいないので静かです。駐車場も落ち着いていた‥